せっちも 徒然雑記

50代半ばの全然不惑じゃない道楽親父が、思い付いたことをただ徒然記するブログです。

The 一生モノ! part2 RED WING・IRISH SETTER 875

 “一生モノ”シリーズ第2段です。w

 前回のA-2フライトジャケットときたら、やっぱりレッドウイングのワークブーツを取り上げないワケにはいきませんよね。^ ^ b

  RED WING・IRISH SETTER 875

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 こちらのレッドウイングのワークブーツアイリッシュセッター は1996年製の物で、右のシュータン表だけに付けられた通称「半円犬タグ」と脇に製造年が刻印されており、1990年初頭から中頃にかけて僅かに施された大変希少なものだそうです。

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 前回紹介したA-2フライトジャケットをメンテナンスする過程で、補色材を探しに 船橋の“ららぽーと”内にある東急ハンズに行ったところ、いつの間にか靴修理コーナーが設けられており、その本格的な機材の充実さに 帰宅後すぐにネットで検索してみたら、ワークブーツの修理もして頂けることが判りました。

 何故かワクワクしながらw、A-2のメンテナンス終了後すぐに このレッドウイングの手入れに取り掛かり 1週間後には擦り減ったソールの張り替えを依頼する為、再びららぽーとに向かったのでした。

 店頭に着いた時、先に私と同世代くらいの外国(白人男性)のお客さんが奥様と思われる日本人女性を伴って 修理に出していた黒色プレーントゥの短靴を引き取りに来ており、蘇った愛靴に二人で喜んでいる姿を見て  欧米の方の靴に対する意識の高さ、靴文化と歴史の深さを感じ入ることができたことは幸いでした。

 その喜ぶ様から 安心して修理を依頼できることを確信し、改めて手入れを施してからブーツを持ち込んだことに安堵しました。

 すっかり心を許して(舞い上がって?w)しまったせいか、応対して頂いた店員さんには 失礼ながら矢継ぎ早に色々質問してしまいましたが、そのひとつひとつに親切丁寧でわかりやすい説明などから、本当に心底靴が好きな方なんだなぁと感心させられました。

 店員さんに相談しアドバイスを受けた結果、今回はレッドウイング純正よりも擦過摩耗に強いと思われるビブラム社製のソールを選択しました。

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 仕上がりはオリジナルのソールの白色とは異なり サンド色(アイボリー)で、履き込んで経年劣化の著しい当該ブーツにはピッタリで大変満足しており、店員さんの見立てに感服した次第です。

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 以下のリンク先に修理前との比較を見ることができます。

https://funabasihands.tamaliver.jp/e470169.html

 875という品番はアッパーのデザインがプレーントゥとは違って、革をつなぎ合わせてあるモックトゥと呼ばれるもので、6インチブーツ(アイレットが縦に7つ)になり、アイリッシュセッターはオロラセットと呼ばれるなめし革で作られたものを指します。

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 履き込み手入れを重ね 経年する程に味わいが出て 革が独特の赤茶色に変色し、あたかも猟犬アイリッシュセッターの毛並みのようであることから名付けられたそうです。

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 また独特のトラクショントレッドソール(クレープソール)は、狩猟の際に足音を立てないように考案されたものだそうで、結果的には軽量化に繋がり疲れにくいことから 狩猟以外にもニーズが拡大し、ワークブーツとして圧倒的な人気を博していくことになります。

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 日本人的発想では 足音よりはどんな悪条件でも滑らないソールを優先しそうですけど、そんなところにも国民性や価値観、生活環境の相違などを垣間見ることができることは大変面白いと思います。

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 シューレースの処理ですが、紐の通し方は通常はオーバーラップで気分でパラレルラップにし、長年ワークブーツを履いてきた経験から、最後のアイレット2つでヒールロック結びにしてあります。理由は最後のアイレットまで きちんと紐を通すことでブーツのシルエットを維持したいことと、履着時に不意に紐が解けてしまうことを防止すること、そして通常の位置で結ぶと抵って痛い結び目の箇所が、数ミリ下げるだけで劇的に改善することからです。

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 私のブログに幾度も出てくる映画のタイトルで恐縮ですが、ジャック・ニコルソン主演 ミロス・フォアマン監督作品「カッコーの巣の上で」(1975年・アカデミー賞5部門受賞 )を 有楽町のみゆき座へ 中学2年生の時に一人で観に行き、生まれて初めて映画で泣いてしまうなど、私にとっては ある意味 ターニングポイントとなった映画です。記憶が正しければ 前回ご紹介したジーン・ワイルダーもブロードウェイでの舞台劇で演じたことがあった筈です。

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 脱線しますがw、上の写真に見られるように この映画でのジャック・ニコルソンは、Live's 501をノンベルトで着用しており 私もずっと真似をしていましたが、大学時代にリリースされたブルース・スプリングスティーンの「BORN IN THE U.S.A.」のアルバムジャケットに感化されて以降は ちゃっかりベルトをするようになりました。😚

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 映画の内容に関しては、これからご覧になる方のためにも詳しくは書きませんが、何度も観返し(当時は入れ替え制はなく、ずっと映画館に居ることが可能だった為 3回連続で観ました。)衝撃的な最後のシーンを観るたびに、そこに至る過去のシーンとの視覚的対比として、さりげなくレッドウイングのワークブーツを使った印象的 象徴的な演出は、さすがは映像派の巨匠ミロス・フォアマン監督と評価できると思います。

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 おふざけで撮影してみました。(怖っw)

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 ※ 撮影協力・KEKORIN(嫁)

 “カッコーの巣の上で”の影響を直に受けた私は、映画さながらの真似をしたコーデをするようになり、大学時代の友人達には 今でも「知り合った当時のお前は いつも山登りに行くような格好で、一緒にいて恥ずかしかったぞ。」と云われています。w

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 そんなこんなで、A-2フライトジャケットとLevi's 501、そしてレッドウイングのワークブーツ‥‥私なりのアイデンティティであり、これらの「一生モノ」達と これからも末永く付き合っていくんだろうなと、記事を書きながら想いを馳せるせっちもでした。😌