昨夜 往年のハードロックバンド KISSの、最後となるワールドツアー東京公演観演の為、東京ドームへ行って来ました。
KISSのコンサート自体は 中学生時代に当時小学生の弟と連れ立って行って以降 おそらく10回以上は行っていまして、嫁さんと娘を伴った家族での観演は これが2度目となり、1度目が 奇しくも娘が私と同年齢となる中学生の時で、今回のチケット確保に際しても 二人で協力して奔走したことなどから、このミーハー気質が 確実に受け継がれていることを確信するに至りました。w
この日の後楽園は、私と同世代 又はそれ以上のロックおじさん ロックおばさんで溢れ返り異様な雰囲気で、道ゆく人や駅などで家路に向かう人々の視線が凄いことになってました。w
会場周辺では早くもメーキャップやコスプレをしてきたファンが記念撮影に応じるなど、ファン同士の交流が至る所で見られ、これもKISSのコンサート特有の光景です。
グッズ売り場は長蛇の例で2時間待ちであったことから帰り際にと考えましたが、やはり同じく2時間待ちということで、残念ながら今回は諦めざるを得ませんでした。
上の写真のように、私がとっているポーズのサインをメロイックサイン(コルナ)といいますが、オリジナルとはちょっと違って(オリジナルは親指を立てません。)KISSのジーン・シモンズが、独自にアレンジ考案したものと云われており、その意味は「I Love You.」になります。(人差し指で“I” 人差し指と親指で“L” 人差し指と小指で“Y”を表します。)
今でも思い出したように 時折運転中に聴いていますが、シンプルでストレートなコード進行の楽曲は 聴き込む程に癖になり、嫁さんと娘も今では生粋のキッス・アーミー(KISSの公式ファンクラブ、又はファンの呼称)気取りです。w
洋楽ファンの間では、あのド派手なメーキャップとコスチューム、大掛かりなステージセット、火を吹いたりギターを壊したりのパフォーマンスばかりにクローズアップされた評価から 兎角キワモノ扱いされがちですがw、1973年のデビューから46年以上にも渡り 常に第一線で活躍してきたそのキャリアは、高いレベルでの音楽的資質抜きでは説明できないと思います。
開演前のアリーナの風景ですが、大半のファン(ロック世代のおじさん・おばさん)は、直前まで席に着くことなく あちこちで盛り上がっていました。
KISSが日本で知られるようになった当時ですと、昨年話題になった映画「ボヘミアン・ラプソディ」のクイーンを始め、レッドツェッペリンやディープパープル、レインボー、アメリカンロックではシカゴやイーグルス、ドゥービーブラザーズ、ボストン等々‥本格的実力派のロックバンドやアーティストが多く排出された時代でもあり、KISSが好きで良く聴いていますとは、ちょっと恥ずかしくてカミングアウトできない時期でもありました。w
デビュー当初は ライブこそ多くの聴衆を集めるもののレコードは売れず、正にライブバンドとして位置付けられますが、ライブアルバム「Alive!」の空前の大ヒットを契機に、実力派ハードロックバンドとしての地位を築くことになり、それまで軽視されがちだったライブアルバムの商品価値を 一気に高めるにことになったエピソードも、KISSの数ある功績の一つとして現在では評価されています。
ちなみにプラチナムアルバムは11回受賞し、その内の2つがライブアルバムという快挙を成し遂げ、現在迄のシングル及びアルバムの総売上数が1億1000万枚に達するそうで、中心メンバーのジーン・シモンズとポール・スタンレーにあっては、本国米国で そろって長者番付に名前を連ねるなど、私達日本人の想像を遥かに凌ぐ成功と社会的地位を築くに至っています。
同じようにレコードは余り売れないけど?、コンサートは毎回ソールドアウトなどと評され、ライブ活動に重点を置いているバンドに、あの有名なローリング・ストーンズがありますが、音楽の嗜好 方向性こそ違いがあるものの、楽曲はいずれのバンドも シンプルでストレート、短調なリズム(チャーリー・ワッツは大好きで、本当にカッコいいビートとブラシ捌きは鳥肌モノです。)であり、それがライブでは聴衆にとってリズムに乗り易く 一定のビートに身体を委ねることでアドレナリン効果のようなものが得やすくなるのかも知れません。
Charlie Watts・The Rolling Stones
何よりどちらのバンドも 決めポーズやギターの構え方 ちょっとした仕草など全てに於いて、カッコ良さのツボを知り尽くしているんですね。🤨
Ron Wood & Keith Richards・The Rolling Stones
日本でも多くのアーティストやバンドが KISSの影響を受けており、有名なところではTHE ALFEEやX JAPANがあり、聖飢魔IIにいたっては コピーバンドさながらの様相でした。
Gene Simmons
KISSのコンサートに一度でも行ったことがある方なら ご理解頂けると思いますが、もうとにかく特別なんです!
Paul Stanley
まさしくお祭り騒ぎで 開演前からメーキャップやコスプレをして来場した人達が盛り上げてくれ、家族 子連れ 親子三世代で来ている方なども珍しくなく、コンサートタイトルに「カーニバル」や「サーカス」などのフレーズが付くことが多いのですが、正にそのまんまで その場に居る大人から子供まで、世代を超えた全ての人が、何も考えず思いっ切り楽しめる一大イベントなんです。
Tommy Thayer
中心メンバーはもちろん 歴代のメンバーに生粋のニューヨーカーが多いことから、都会的でブロードウェイの影響から極限までショーアップされた そのステージパフォーマンスは、爆音を伴った花火や火を使った演出、ドラムセットやパフォーマーのリフトアップ、ギターが燃えたり 先から火弾が発射され照明にあたって落下させたり、フライングパフォーマンスに至ってはステージセットの枠外にまで及ぶなど、これらの演出って そのほとんどがKISSが最初に取り入れ 又は発展させてきました。ミラーボールですらも、コンサートに持ち込み使用したのは KISSが初めてですからね!
Eric Singer
今回はサプライズでX JAPAN のYOSHIKI氏が飛び入り参加し、アンコールメニューの名曲“ベス”のピアノと“ロックンロール・オールナイト”でのドラムを披露してくれ、会場は興奮の坩堝と化しました。
コンサート開演前のなんともいえないワクワク感と、終演後の祭りの後に似た寂しい喪失感って、何度味わっても良いですよねー。w
コンサートを楽しみに日頃の仕事を頑張る人や、子供や孫 家族との楽しい時間を共有しようとする人、アメリカ国民としての誇りや喜びを投影する人など、KISSのコンサートに対する様々な想いが 色んな媒体で紹介されるなど、今や本国アメリカでは国民的ロックバンドで、2014年にはロックの殿堂入りも果たしており、キワモノとか単純なコード進行で‥などと揶揄される中での成功は、自分達が信じたスタイルを貫き続けてきた結果であり、まさしく「継続は力なり」を身をもって証明したバンドでもあると思います。
中心メンバーのジーン・シモンズとポール・スタンレーが、アラセブと呼ばれる年齢に達することから 最後のワールドツアーとなりましたが、きっといつの日にか復活ツアー公演があることを信じています。
だって「破壊神(悪魔)」「愛の化身(スターチャイルド)」「ジェンダル星から来た宇宙人」「猫の怪人」って、メンバーみんな人間じゃありませんから(爆😁
終演後 家族三人で 遅い夕食を居酒屋で取りながら、コンサートやKISSについての尽きることのない会話・談笑に、いつの日にか孫を交えて こんな日を迎えられたら良いなと ひっそり想うせっちもでした。😌
-P.S-
KISSのビジネスモデルって、もっと評価されても良いと考えています。
計画的ターゲットマーケティングとその拡大手法、ショービジネスに於けるカスタマー心理の誘致、リピーターの確保等々、計算され尽くされたマーチャンダイジングは、是非誰か本にしても良いのかなと思います。(もし既にあったら教えて下さい。)
そのうち気が向いたら、私見としての解説をアップしてみますね。^ ^ b
-2019.12.15 追記-
昨日 当ブログを観て記念グッズが購入できなかったことを知った大学時代の友人で音楽業界に従事するK君から、KISSワールドツアー記念バンダナが送られて来ました。
K君によると、こんなところにもテンバイヤーの影響が出ていたそうです。
あの寒い中、方や大いに盛り上がって楽しんでいるファン達を他所目に‥ 余りにも寂しい人達です‥
いずれにしても 私以上に嫁さんと娘が大喜びで、夕食を取りながら 再びコンサートの話題で盛り上がりました❗️
持つべきは良き友人ですねー! ホント感謝 感謝です。😄